今日もいちにち、のこのこと まるで小さな島で一人

ほとんどフリーランスのような仕事を行っている。
一日の大半は打ち合わせとか、人と話す仕事とかが多くなっていて、それ以外の仕事をせねばならないのに中々できなかったりもしている。
かの有名なポッドキャスト番組、「オーバーザサン」では、独立することを「沖に出る」と表現していた。なるほど、とその時は大して気にもとめないで聞いていた。

独立して、一人で仕事を行っているのは、小さな離れ小島にぽつんと一人でいるのに似ている気がする。もしくは、この仕事部屋だけが外の世界から切り離された小さな宇宙船のような気もしている。
外に出た瞬間、真空で息が止まるのではないかって思うような、あれ。

まあ、多分宇宙兄弟を読んでいたからそうおもうんだろうな。

とはいえ。今朝にみた起き心地の悪い夢も、お昼ご飯どうするかの話も、もちろんアフターファイブの話もない。雑談なんてほとんど無い。そんな人生になっちまった。

なので、実は最近雑談するのが怖かったりする。人と話すことが怖かったりする。
なんともまあ、ひ弱な人間になってしまったもんだ。
誰かと話すときは、宇宙服を着てから外に出なければ、息さえできないそんな身体になっちまっている。

その代わり、ここ最近得たものは「どう思われてもどうでもいいや」っていう心。最近、なにか新しいことするの、こわいなーこわいなーって思っていたんだけど、その稲川淳二はとんと姿を現さなくなった。なんでもいいや、もう。って。どうせ宇宙服を脱いだら息ができなくなって死んじゃうだけなんだしって。
そう思えるようになった。
稲川淳二はお盆期間少し前くらいにいなくなったので、肝を冷やすような出来事に出会うことは無く、夏の風物詩になることも無かった。

できることを、やっていこう。いつか地球に帰還することができれば、できることをやったから帰れましたってインタビューで言おう。

そんなことを考えてると、まあなんとか生きていける。無駄じゃない日々だと思える気がする。