本屋大賞が発表されました。

今日もいちにち、のこのこと

先日、本屋大賞が発表されましたね。
「成瀬は天下を取りに行く」が大賞を受賞されました。
宮島未奈さん、本当におめでとうございます。

成瀬は天下を取りに行くは、まあまあ早い段階から読んでいました。
本屋さんに通うのが好きな僕なので、ポップアップされていて気になったので手に取ってみてました。

とてもおもしろかったです。
月並みな表現ですが、気になる方は是非読んでみてほしいです。

なんだかんだ第一回から数回はノミネート作品すべてを読んでいるくらいの本屋大賞フリークな僕。
途中、大学生くらいでものすごくお金がなくなり、小説を読まなくなったりしましたが。

本屋大賞は「書店員が勧める今一番読んでほしい本」とのことで、本当におもしろい本が多い印象があります。
信頼できる気がする。

さて。

今回の本屋大賞は本の未来が少しだけ明るいな、と感じる出来事がありました。

それは、けっして大手ではない出版社が2社もノミネートされていたことです。

夏川草介さん著の「スピノザの診察室」
知念実希人さん著の「放課後ミステリクラブ」

スピノザの診察室は水鈴社さん、放課後ミステリクラブはライツ社さんから出版されています。
どちらも、大きくない出版社です。大きくない出版社がノミネートされたのははじめてではないか、と思います。(何をもってして大きいと定義するかはおいといて)

ライツ社さんは、兵庫県明石市の出版社です。
2016年に創業され、「日本初の企画」を大切にし本を作っている会社です。
重版される本が多く、企画を練り上げ、出したい本を出版されているのだろうなと感じる出版社です。
どのようにすれば売れるのか、そしておもしろいのか、その二点を考え作られているのだろう本たちは、本当におもしろく、タイトルから強烈に引っ張ってくれます。
そんなライツ社が本屋大賞に、しかも初めての児童書でのノミネート。
初めてづくしの話題をかっさらっていったことに、違和感はあまりありません。

水鈴社さんは、すこし特殊な出版社。
もしかしたら、このやり方が増えるのではないか、そして本業界が長く生きるのではないかと感じています。
水鈴社さんの本は、営業活動をおこなうのは文藝春秋が行います。
そんな背景からか、水鈴社さんの本はチャレンジングなものもたくさんあると感じてます。社長の篠原さんが作りたいと思った本を、自由な発想で作っているような。
アーティスト、作家すべてを巻き込んで、新しい出版業界を作っているのではないかと思っています。

そんな小さい出版社、インディペンデントな出版社から本屋大賞にノミネートされたことが、本に関わる業界すべてを明るく照らしてくれているのではないかな、と感じるんです。
斜陽産業と言われている本業界。
憂いていては始まらないのだろうなと思っています。
本は、多分電子になろうが紙だろうが、なくならないだろうと。
生活に必ず関わるところだろうと、思っています。