エッセイ

お気に入りの本たち

くどうれいん『桃を煮るひと』——日常のなかに宝石を見つけるエッセイ集【書評】

くどうれいんの文章は、読んでいるとふと静かな気持ちになる。詩人として、小説家として活躍する彼女の、初めてのエッセイ集が『桃を煮るひと』だ。ミシマ社から2020年に刊行され、静かな話題を呼んだ一冊。日常のなかに宝石を見つける岩手での暮らし、台...
お気に italijanの本たち

ひらいめぐみ『転職ばっかりうまくなる』——働くことへの正直な記録【書評】

「転職ばっかりうまくなる」——このタイトルを見た瞬間、笑いと少しの共感が混じった気持ちになった人は多いんじゃないか。ひらいめぐみによるエッセイ集。百万年書房から刊行されたこの本は、働くことへの正直な記録だ。転職は「迷い」じゃない、という話社...
本紹介

仲野教授の座右の銘は、ほんまに効きまっせ——笑えて、深い人生エッセイ

「座右の銘」というと、どこか堅苦しいイメージがありませんか。書道の額に掛かっていて、「人生とはかくあるべし」みたいな。でも、仲野徹先生の手にかかると、それが一変します。大阪大学名誉教授・仲野徹氏の『仲野教授のこの座右の銘が効きまっせ!』は、...
お気に入りの本たち

おまかせ選書、はじめます。タイトルは届いてからのお楽しみ。

「次に何を読もう」と思って、でもなかなか決められない夜がある。 そういう夜に、誰かに選んでもらう、という読書があってもいいと思っています。 のこのこ書店の「おまかせ選書」をはじめます。 どんなサービスですか? ¥1,500(送料無料)で、の...
本紹介

言葉が先を歩いていく── 椛沢知世『あおむけの踊り場であおむけ』

タイトルを、声に出してみてください。「あおむけの踊り場であおむけ」──繰り返しの言葉が、不思議なリズムを刻みます。そしてふと気づく。「踊り場」とはどこのことだ? 「あおむけ」とはどういう状態だ? 読む前から、もう思考は動き始めています。書肆...
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和田靜香『50代でフェミニズムを知る』――遅くない、むしろ今だから届く言葉

「フェミニズム」という言葉に、少しだけ身構えてしまう自分がいた。 むずかしそう、とか、自分には関係ない話かも、とか。そういう感覚を持ちながら、和田靜香さんの『50代でフェミニズムを知る』を手に取った。 読み終えたとき、なんだか少し、肩の力が...
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高橋久美子『わたしの農継ぎ』――音楽から農へ。受け継ぐことの、やわらかな覚悟。

「農業を継ぐ」と聞いて、どんな場面を思い浮かべますか? 後継者不足、高齢化、耕作放棄地……ニュースで見る農業の話は、どうしても問題や課題としてやってくる。 でも、高橋久美子さんの『わたしの農継ぎ』は、そういう本じゃない。 チャットモンチーか...
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「桃を煮るひと」くどうれいん──日常のひだに宿る、言葉の力

本棚に一冊、くどうれいんを置いておきたい。 詩人・小説家として知られるくどうれいんの初エッセイ集『桃を煮るひと』(ミシマ社)は、日常のひだに宿る言葉を丁寧に拾い上げた一冊です。大手ではなく、独立系出版社ミシマ社から出ているこの本は、手に取っ...
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書店員が手を止めた。「犬のうんちとわかりあう」三好愛(ミシマ社)

「犬のうんちとわかりあう」——この本が入荷してきたとき、正直、声に出して笑った。 ミシマ社から届いた段ボールを開けて、そのタイトルを見た瞬間、思わず「なにこれ」とつぶやいてしまった。それが、この本との出会いだった。 そのタイトルに、やられた...
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犬のうんちとわかりあう 感想│新刊を書店員が読んだ正直レビュー

書名:犬のうんちとわかりあう著者:三好愛出版社:ミシマ社発売日:2026年6月15日(168ページ) 「うんち」というタイトルに、正直ひるんだ。でも、それが狙いだった 書店員として、本が棚に並ぶ前から気になっていた一冊がある。三好愛さんのエ...