言葉が先を歩いていく── 椛沢知世『あおむけの踊り場であおむけ』

タイトルを、声に出してみてください。「あおむけの踊り場であおむけ」──繰り返しの言葉が、不思議なリズムを刻みます。そしてふと気づく。「踊り場」とはどこのことだ? 「あおむけ」とはどういう状態だ? 読む前から、もう思考は動き始めています。

書肆侃侃房から刊行された本書は、椛沢知世による現代文学。私小説的な要素とエッセイ的な眼差しが交差しながら、独特の言語感覚で紡がれた「思考の迷宮」へ読者を誘います。

言葉が、物語より先を歩く

多くの小説では、物語が言葉を引っ張ります。でも椛沢知世の文章では、時として言葉が先に歩きだします。意味を掴もうとするとするりと逃げ、でもその余韻が後から「あの場面はどういうことだったんだろう」と引き戻す──そういう読書体験です。

「わかりやすい本が読みたい」という方には向かないかもしれません。でも「言葉そのものの質感を楽しみたい」「読むことそのものを体験したい」という方には、まさに出会うべき一冊です。

書肆侃侃房という冒険

出版社は書肆侃侃房(福岡・天神)。現代詩・現代文学の最前線を走る独立系出版社として、個性の強い作品を送り出し続けています。当店が最も大切にしている出版社のひとつです。

こんな方に届けたい

  • 現代詩や私小説、実験的な文学が好きな方
  • 「読みにくい本」の面白さを知っている方
  • 書肆侃侃房の本をコレクションしている方
  • タイトルの響きだけで「読みたい」と思った方──それが正解です

在庫:残り1冊。¥1,980(税込)

のこのこ書店では、書肆侃侃房をはじめ独立系出版社の本を積極的に仕入れています。

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