小説

本紹介

愛することの、狂おしさを── 僕のマリ『いかれた慕情』

「いかれた」という言葉は、普通なら批判的なニュアンスを持ちます。でも「慕情」と並んだとき、それはまったく違う色を帯びます。深く、狂おしいほど誰かを思う感情の強度を表す言葉に変わる。 本書は「常識のない喫茶店」(百万年書房)でも話題を呼んだ僕...
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社会の「正しさ」の外側で——凪良ゆう『流浪の月』が問いかけること

本屋大賞2020年受賞。この事実だけで充分手に取る理由になるが、凪良ゆうの『流浪の月』は、受賞作という肩書きをはるかに超えた問いを投げかけてくる。読み終えたあとに最初に浮かんだのは、「この物語は、誰かの本当のことを、初めてきちんと書いた作品...
お気に入りの本たち

「流浪の月」凪良ゆう ─ 世界があなたにどんなラベルを貼っても、あなたの中の事実は消えない

2020年の本屋大賞を受賞した凪良ゆうの『流浪の月』を、いまこのタイミングであなたに届けたい。 受賞から5年が経ったいまも、この物語は少しも色褪せていない。むしろ、読まれるべき必然性を増し続けているとさえ感じる。社会がますます「わかりやすい...
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第175回直木賞候補作5冊を本屋が全力で紹介する|流浪の月・コンビニ人間・かがみの孤城・くもをさがす・52ヘルツのクジラたち

2026年7月15日、第175回直木賞が発表されました。今回の候補作には、本屋大賞や各文学賞ですでに高い評価を得てきた実力作が名を連ねました。受賞発表の熱気が続く今週末こそ、5作を手に取る絶好のタイミングです。 この本屋では小説・エッセイを...
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直木賞発表日7月15日に読みたい5冊——受賞作家たちが描いた、忘れられない物語

今日、7月15日は直木賞の発表日です。 受賞作の速報を追いかける夜に、少し違うアプローチをご提案したいと思います。受賞作を手にする前に——あるいは受賞作と一緒に——直木賞・本屋大賞・芥川賞を席巻してきた作家たちが書いた名作を読み返してみませ...
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百万年書房の小説を、島根の本屋から。僕のマリ『いかれた慕情』

本屋をやっていると、「この出版社の本を並べたい」と思う瞬間がある。 百万年書房、という出版社を知っているだろうか。2016年に立ち上げられた独立系の出版社で、ひらいめぐみ、僕のマリ、確かな質感を持った書き手たちの言葉を本にしてきた。大手書店...
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文庫本ギフトの選び方 ─ 選書おまかせで「ぴったりな一冊」を贈る

「本をプレゼントしたいんだけど、何を選んだらいいかわからなくて」 そういう声を、思いのほかよく聞きます。 本屋をやっていると、ギフト相談が来ることがあります。誕生日に、引越し祝いに、ちょっとした季節のご挨拶に。本を贈りたい気持ちはあるのに、...