お気に入りの本たち

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「思いがけず利他」──「やさしくしよう」と思った瞬間に失われるものがある

「利他」について、ずっと誤解していた気がする。 誰かのために何かをしよう、人の役に立とう。そう意識した瞬間に、それはもう「利他」ではなくなっているかもしれない──。中島岳志さんの『思いがけず利他』(ミシマ社)は、そんな逆説から始まる一冊だ。...
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くどうれいん『桃を煮るひと』——日常のなかに宝石を見つけるエッセイ集【書評】

くどうれいんの文章は、読んでいるとふと静かな気持ちになる。 詩人として、小説家として活躍する彼女の、初めてのエッセイ集が『桃を煮るひと』だ。ミシマ社から2020年に刊行され、静かな話題を呼んだ一冊。 日常のなかに宝石を見つける 岩手での暮ら...
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おまかせ選書、はじめます。タイトルは届いてからのお楽しみ。

「次に何を読もう」と思って、でもなかなか決められない夜がある。 そういう夜に、誰かに選んでもらう、という読書があってもいいと思っています。 のこのこ書店の「おまかせ選書」をはじめます。 どんなサービスですか? ¥1,500(送料無料)で、の...
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孤独な自分に、居場所をくれた本——辻村深月『かがみの孤城』

あなたには、学校に行けなかった時期があるだろうか。 教室に入れなかった朝のこと。給食の時間、自分の机だけが空いているのを誰かに見られる気がして、外に出るのが怖かったこと。あるいは、誰にも言えない理由で、「ふつう」の場所にいられなかったこと—...
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「流浪の月」凪良ゆう ─ 世界があなたにどんなラベルを貼っても、あなたの中の事実は消えない

2020年の本屋大賞を受賞した凪良ゆうの『流浪の月』を、いまこのタイミングであなたに届けたい。 受賞から5年が経ったいまも、この物語は少しも色褪せていない。むしろ、読まれるべき必然性を増し続けているとさえ感じる。社会がますます「わかりやすい...
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直木賞発表の夜に読む5冊——本屋のこのこが選ぶ現代小説・エッセイ

今日、7月15日は直木賞の発表日です。 毎年この日、書店の棚が少しだけ違って見える。普段は本を読まない人も「そういえば……」と思い出したように手を伸ばす。文学にとって特別な夜のひとつです。 本屋のこのこは、小説とエッセイだけを扱う小さな本屋...
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くどうれいん『桃を煮るひと』——台所から始まる、やさしい世界の発見

台所に立って、桃を煮る。ただそれだけのことが、どうしてこんなに特別なことのように思えるのだろう。 くどうれいんのエッセイ集『桃を煮るひと』を読み終えて、しばらくそのことを考えた。料理でも、手紙でも、散歩でも——誰かのために、あるいは自分のた...