こんにちは。
慌ただしい日々の中で、ふと立ち止まり、「私、いま、どう生きてるんだろう?」と心の中で問いかける瞬間はありませんか? 仕事や家事、子育てに追われ、自分の心の声を聞くゆとりをなくしてしまう。そんな30代から50代の女性の皆さんの心には、きっと私と同じようなざわめきがあるのではないでしょうか。
季節の移ろいと、心のパレット
空の色、風の香り、道端に咲く花。かつてはもっと意識的に感じていたはずなのに、いつしか「季節が巡っているな」とぼんやり思うだけで、その移ろいを心ゆくまで味わうことが少なくなってしまったように感じます。それは、情報過多な現代社会で、私たちの心が外の世界ではなく、常に目の前のタスクやSNSの中にばかり向いているからかもしれません。
先日、そんな私の心に、そっと寄り添うような一冊の案内が届きました。歌人の俵万智さんが案内人を務める、『花と短歌でめぐる 二十四節気 花の色いろ』という本が、2025年12月22日にKADOKAWAから発売されるというプレスリリースです。第2弾となる今回は「季節の色」がテーマだということに、私は心を惹かれました。
俵万智さんの視点が映し出す、290色の物語
本書は、二十四節気を軸に、その季節に合わせた花の写真、俵万智さんの短歌とエッセイ、そして何より「色」に焦点を当てています。なんと290色もの花の色が紹介されるというのです。290色――その数字を聞いただけで、私たちの日常にはどれほどの色彩があふれているのか、改めて気づかされますね。
同じ「白」と一口に言っても、冬の椿の白と、夏の百合の白では、きっとその表情も香りも、私たちに語りかけるメッセージも違うはずです。この本では、花そのものの色はもちろん、その色名に隠された由来やルーツ、歴史まで深く掘り下げられています。和服の染色から生まれた色、日本や世界の伝統色……そうした背景を知ることで、ただ美しいだけでなく、一層その色に奥行きが生まれることでしょう。
多忙な日々を送る私たちにとって、この本は、一瞬立ち止まり、色の持つ物語に耳を傾ける時間を与えてくれる貴重な存在になりそうです。ページの隅々まで花と色のコラムが散りばめられ、知識としてだけでなく、感性で色を感じる喜びを教えてくれます。巻末のカラーチャートは、デザイン関係のお仕事をされている方にとっては実用的なツールにもなるでしょうが、それ以上に、ただ眺めているだけで心が満たされるような、そんな美しい色彩のパレットがそこには広がっていることでしょう。
短歌と言葉が紡ぐ、人生の機微
そして、何と言っても「歌人・俵万智さんの短歌とエッセイ」が、この本の大きな魅力です。短歌という短い形式の中に、凝縮された感情や情景、そして私たちの心に響く言葉の力が宿っています。俵万智さんの紡ぎ出す言葉は、常に私たちの日常の中に潜む小さな発見や、ささやかな喜び、切ない思いを、そっとすくい上げてくれます。それはまるで、普段は見過ごしがちな道端の小さな花に、美しい名前と物語を与えてくれるかのようです。
本書には、各節気のエッセイに加え、俵さんが以前過ごした石垣島に関するスペシャルエッセイも収録されているとのこと。旅の思い出や、そこで感じたであろう自然の息吹、人との出会い、そうしたものが、短歌や色彩を通してどのように表現されているのか、今から胸が高鳴ります。
「生きる」とは、色と光を感じること
この本が私たちに教えてくれるのは、単に「花や色の知識」ではありません。それは、日々の暮らしの中に隠された「美」を見つけ出す視点であり、季節の移ろいとともに、私たち自身の心もまた移ろい、成長しているのだと感じる機会を与えてくれるでしょう。私たちはとかく、白黒はっきりした答えを求めがちですが、人生には多様な「グラデーション」があり、そのすべてが私たちの個性であり、彩りなのだと、この本は優しく語りかけてくれるように思います。
忙しない日常の中で、ほんの少し立ち止まり、花の色に心を寄せてみませんか。一首の短歌に、自分の思いを重ねてみませんか。そうすることで、きっと私たちの心のパレットに、新しい色が加わり、人生という絵画が、より豊かで奥行きのあるものになるはずです。
この本は、私たちに「生きる」ことの奥深さ、そして、日々の小さな瞬間にこそ宿る輝きを教えてくれる、そんな一冊になることでしょう。自分自身の「花の色いろ」を、ぜひ見つけ出してみてくださいね。
心に灯をともす、今日の一冊
書名:サラダ記念日
著者:俵 万智
今回ご紹介した新刊の案内人でもある俵万智さんの代表作です。1987年の刊行以来、多くの人々の心をつかみ、短歌ブームを巻き起こしました。この歌集の魅力は、何気ない日常の出来事や感情を、誰もが共感できるような口語で瑞々しく詠んでいる点にあります。
「この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」
この有名な一首のように、愛する人とのささやかな会話や、日々の風景、心の揺れ動きが、まるで一篇の物語のように紡がれています。特別なことなんて何もない、と思っていた日常の中に、こんなにも美しい瞬間が隠されているのだと、この本は私たちに教えてくれます。
人生とは、壮大なイベントの連続だけではありません。むしろ、一つ一つの小さなできごとや感情の積み重ねこそが、私たちの人生を形作っています。この本を読みながら、ぜひあなた自身の「サラダ記念日」を見つけ、日々の生活の中にある小さな奇跡や幸せに気づいてみてください。そして、その感動を言葉にすることの喜びを、もう一度味わってみませんか。あなたの心にも、きっと新しい光が灯るはずです。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000018360.000007006.html

