こんにちは。めまぐるしい日常の中で、ふと立ち止まり「私ってこれでいいのかな?」「私の居場所ってどこなんだろう?」と問いかける瞬間、ありませんか?
周りの情報に流されそうになったり、誰かの価値観が正解のように感じられたり。そんな時に感じる、胸の奥のざわつきや、ちょっとした心細さ。それは、きっと私たち誰もが抱える、人間らしい感覚なのだと思います。特に30代、40代、50代と年齢を重ねるごとに、自分の人生の座標軸をどこに置くべきか、深く考えるようになる方も多いのではないでしょうか。
『日本辺境論』が問いかける、私たちの心のあり方
先日、一冊の本に関する嬉しいニュースが飛び込んできました。内田樹先生の『日本辺境論』が、なんと40万部を突破したというのです。2010年の新書大賞を受賞してから15年。長く読み継がれる本は、時代を超えて普遍的な問いを私たちに投げかけてくれます。
この知らせに触れた時、私は改めて、この本の持つ力の大きさを感じました。『日本人とは辺境人である』。この鮮烈な一文は、国という大きな枠組みだけでなく、私たち一人ひとりの「生き方」や「心のあり方」に深く問いかけるものがあるからです。
「辺境」であることの豊かさとは
「辺境」と聞くと、つい「中心から離れた、さみしい場所」というネガティブなイメージを抱きがちかもしれません。でも、内田先生は、この「辺境」という立場が持つ、かけがえのない意味を教えてくれます。
私たちは、常に何かを「中心」として意識し、そこから自分の立ち位置を測ろうとしていないでしょうか。家庭の中での役割、会社での評価、友人関係、SNSでの「いいね」の数…。私たちは、無意識のうちに自分を「辺境」に置き、その「中心」に認められたいと願っているのかもしれません。
でも、その「中心」は、本当にひとつなのでしょうか? あるいは、その「中心」は、私たちにとって本当に必要なものでしょうか?
辺境であるということは、決して劣っていることではありません。むしろ、中心から一歩引いた場所だからこそ、全体を客観的に見渡せる視点を持つことができます。流行や他者の評価に一喜一憂することなく、自分自身の内なる声に耳を傾け、自分なりの価値観を育むことができる。多様なものを受け入れ、しなやかに変化していく強さも、辺境の民ならではの魅力なのではないでしょうか。
内田先生は、ご自身の著作を「先賢の知恵を祖述したもの」と謙遜されていますが、これは決して「写し」ではありません。丸山眞男先生や養老孟司先生をはじめとする古今東西の偉大な思想家たちの叡智を、現代を生きる私たちが理解しやすい言葉で、まるで温かい毛布のように包み込んで届けてくださる、稀有な才能だと私は感じています。
この「祖述」という行為自体が、私たちに多くの示唆を与えてくれます。過去の知恵に耳を傾け、それを自分の言葉で、自分の視点から再解釈する。それは、まさに私たちが自身の「生き方」を問い直し、新しい意味を見出すプロセスにも通じるものです。
「私」という心地よい居場所を見つけるために
私たちは、完璧な「中心」になる必要なんてありません。いや、そもそも完璧な中心なんて存在しないのかもしれません。大切なのは、自分が立つこの場所が、自分にとって心地よい「居場所」であると知ること。
他者との比較や、漠然とした不安に囚われるのではなく、自分自身の内側に目を向け、揺るがない「私」を育むこと。辺境であることのしなやかさ、そして、そこから見える独自の景色を大切にすること。それが、今の時代を強く、そして自分らしく生きるための鍵になるのではないでしょうか。
内田先生の問いかけは、時に鋭く、時に優しく、私たちの心にそっと寄り添ってくれます。自分自身が「辺境人」であるという認識が、かえって私たちの心を自由にし、新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれるかもしれません。
このブログを読んでくださっているあなたも、きっと自分の人生の「中心」を探しているのだと思います。この本が、その旅の道標の一つとなり、あなたにとっての「心地よい居場所」を見つける手助けになることを心から願っています。
心に灯をともす、今日の一冊
『日本辺境論』
著者:内田樹
今回ご紹介するのは、内田樹先生の『日本辺境論』です。
「日本人とは辺境人である」――この一文に、ハッとさせられる方もいらっしゃるかもしれません。世界の中心を常に意識し、その評価を気にしてしまう。それは日本人全体の特徴であると同時に、私たち一人ひとりの心にも深く根ざした感覚ではないでしょうか。
内田先生は、丸山眞男や養老孟司といった先人たちの知見を紐解きながら、私たち「辺境人」が持つ独特の強さ、しなやかさ、そして可能性を鮮やかに描き出します。
この本は、単なる日本人論に留まりません。私たちがどこから来て、どこへ向かうのか。社会の中で、そして自分自身の内側で、どのように「私」という存在を位置づけるべきか。そんな根源的な問いに対するヒントが、随所に散りばめられています。
「生きるを考える」旅の途中で、もしあなたが自分の立ち位置に迷いを感じたり、漠然とした不安を抱えたりしているなら、ぜひこの一冊を手に取ってみてください。きっと、凝り固まった思考がほぐれ、新しい視点と、心の自由が訪れることでしょう。自分自身の「辺境」を愛し、そこから見つけるあなただけの「中心」を、この本が教えてくれるはずです。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002606.000047877.html

