2025年1月にポプラ社から刊行された夏木志朋の最新作『Nの逸脱』が、第173回直木三十五賞の候補作に選出されました。
前作『二木先生』(文庫版)はデビュー作として異例の累計16万部を突破し、SNSを中心に若年層の圧倒的支持を獲得した夏木氏。
約4年ぶりの新作となる本作でも、その鋭い観察眼と物語構成力が高く評価され、業界内外で注目を集めています。
日常が“逸脱”する瞬間を描く、3つの短編
『Nの逸脱』は、一見平穏に見える日常が、ある一線を越えることで大きく揺らぎ始める3編の短編小説で構成された連作です。
「場違いな客」
爬虫類ショップで働く金本が、売れ残ったトカゲを救うために取った行動が、自らを破滅へ導く皮肉な物語。
「スタンドプレイ」
いじめに悩む高校教師が、深夜の電車で遭遇した若い女性との出来事をきっかけに、常軌を逸した行動へと突き進む。
「占い師B」
カリスマ占い師と、弟子入り志願者の奇妙で歪な関係性が、予想外の展開へと向かっていく人間ドラマ。
現代社会に潜む“誰でも陥りうる危うさ”をスリリングに描いた本作は、読む者の心理に深く切り込むエンターテインメント作品です。
著者・夏木志朋について
1989年 大阪府生まれ
大阪市立第二工芸高校卒業
2019年 ポプラ社小説新人賞受賞作『ニキ』(文庫版タイトル:『二木先生』)でデビュー
累計16万部を超える話題作を生み出した新鋭作家
本作で初の直木賞候補入り
業界内外から熱烈な支持の声
本作『Nの逸脱』は、作家・桐野夏生氏や黒川博行氏、評論家・三宅香帆氏など多くの著名人からの推薦を受けています。
発売後には「王様のブランチ」「ダ・ヴィンチWeb」「好書好日」など多くのメディアでも取り上げられ、今最も勢いのある文学作品の一つとして注目されています。
書籍情報
書名:Nの逸脱
著者:夏木志朋
定価:1,760円(税込)
発売日:2025年1月22日
出版社:ポプラ社
書誌ページ:https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008479.html
Amazonリンク:https://amzn.to/4apY24Q
直木賞の行方に注目!“普通”の裏側に潜む闇と衝動を描く意欲作
『Nの逸脱』は、日常のふとしたズレから崩れていく人間模様をリアルかつスリリングに描いた作品です。
第173回直木賞の選考会は、2025年7月16日(水)に開催予定。
直木賞の行方とともに、夏木志朋の今後の活躍にも大いに期待が寄せられます。