めまぐるしく過ぎる日々の中で、ふと立ち止まり「私は、どう生きたいのだろう?」と、胸の奥で問いかけることはありませんか? 新しい季節の始まりや、歳を重ねる節目に、自分の人生について深く考える時間を持つことは、私たちにとってとても大切なことだと感じています。
人生を「再起動」する、もしもの物語
今日、皆さんと一緒に考えてみたいのは、「もし、人生をやり直せるなら」という問いです。そんな想像力を掻き立てられるような、心温まるSF転生ものがたりのニュースが飛び込んできました。宝塚歌劇団月組の風間柚乃さんが企画から参加されたというオリジナル映像作品、そしてその原作小説『2222(クアッドツー)』が、大山淳子さんによって執筆され、刊行されるというのです。
この物語のあらすじを少しご紹介させてください。舞台は、人工知能が奴隷化され、一部の強者が世界を支配するはるか未来の地球。悪の人類から善良な人々を守るために、三体のロボットが造られる、という壮大な設定から始まります。そして主人公は、人気SF『2222』の作者である風乃夕。実家の子ども部屋で仕事に没頭し続けるコミュ症&ひきこもり漫画家が、誕生日前夜、目を開けると自分の描いたキャラクター・京が目の前に現れ「目覚めろ! 風乃夕」と迫られる、という展開です。
この物語が私たちに問いかけてくるのは、まさに「再生」と「自己変革」のテーマではないでしょうか。未来の世界を舞台にしたSFでありながら、その根底には、誰しもが抱える「変わりたい」という願いや、「もう一度、違う自分として生きてみたい」という密かな願望が隠されているように感じます。
SFが教えてくれる、私たち自身の可能性
SFというジャンルは、とかく難解で遠い世界の話だと感じられがちですが、実は私たちの日常や、人間の本質について、最も深く考えさせてくれる文学だと私は思っています。『2222(クアッドツー)』のように、人工知能や未来の世界といった非日常的な設定を通じて、私たちは今の社会のあり方、そして「人間であること」の意味を、改めて見つめ直すことができるのです。
特に心を惹かれるのは、「コミュ症&ひきこもり漫画家」である主人公の風乃夕が、「目覚める」という部分です。私たちの中にも、もしかしたら「本当はこうしたいのに」「もっと違う自分になれるはずなのに」と思いながら、なかなか一歩を踏み出せずにいる「ひきこもり」の部分があるかもしれません。心地よいけれど、少し窮屈な「子ども部屋」のような場所から、「目覚め」を促してくれる存在に出会うこと。それは、物語の中だけでなく、私たち自身の人生においても、かけがえのない経験になるはずです。
大山淳子さんの作品は、「猫弁」シリーズに代表されるように、どこかキュートで温かい視点が魅力です。この『2222(クアッドツー)』も、「キュートで心温まるSF転生ものがたり」と紹介されています。たとえ世界がどんなに厳しく、不条理に満ちていても、その中に確かに存在する温かさや、希望の光を見つけること。そして、自分自身や大切な人々を慈しむ心を取り戻すこと。そんなメッセージが、きっとこの物語には込められているのではないでしょうか。
「終わり」は、新しい「始まり」への扉
私たちは皆、日々の生活の中で小さな「終わり」と「始まり」を繰り返しながら生きています。過去の自分と決別し、新しい自分へと生まれ変わる。諦めかけた夢に、もう一度光を当てる。そんな「転生」のような瞬間は、ドラマチックな物語の中だけでなく、私たちの日常にも隠されています。
この作品が、壮大なSFの世界を通して、私たち自身の「生きる」というテーマに、優しく、そして力強く語りかけてくれることでしょう。過去の自分を否定するのではなく、全てを受け入れた上で、一歩前に進む勇気。新しい可能性を信じ、自分らしい「生き方」を見つけるための道標として、この物語が皆さんの心に温かい光を灯してくれることを願っています。
私たちは、何度でも、新しい自分に出会うことができる。そう信じて、今日という日を大切に生きていきたいですね。
心に灯をともす、今日の一冊
『夏への扉』
著者:ロバート・A・ハインライン
この度ご紹介した『2222(クアッドツー)』が誘う「新しい自分との出会い」や「人生の再起動」というテーマに共鳴する、SFの金字塔ともいえる一冊が、ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』です。愛する猫と共に、未来へと旅立つ主人公の物語は、単なるタイムトラベル小説にとどまらず、「失われた時間を取り戻すこと」「本当の自分を取り戻すこと」の温かさと切なさを描いています。
絶望の淵に立たされた主人公が、未来への希望を胸に、自らの人生を賭けて運命を切り開こうとする姿は、私たちに「何度でもやり直せる」という勇気を与えてくれます。未来への扉は、いつも私たち自身の心の中にあるのだと、この物語は優しく教えてくれるでしょう。この本を読み終えた時、きっと皆さんの心にも、温かい希望の光が灯り、前向きな気持ちで明日へと歩み出す力が湧いてくるはずです。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007966.000001719.html

