重松清は1991年デビュー以来、家族・子ども・青春を描き続ける「家族小説の名手」。2001年に『ビタミンF』で第124回直木賞を受賞し、以降も『とんび』や『流星ワゴン』など、テレビドラマ化・映画化された作品を数多く持つ。この記事では書店員の視点で、重松清の代表作を「どれから読むか」で整理する。
まず1冊だけ読むなら:『ビタミンF』
ビタミンF(新潮文庫)は2000年刊、2001年に第124回直木賞を受賞した短編集。家族という単位の中で誰もが抱える小さな痛みとビタミン剤のような希望を、7つの短編で描く。重松清作品の中でも「まず1冊」として挙げられることが多い入門作で、短編集なので読みやすいのも初めての1冊に向いている理由。
2冊目:『とんび』──3度映像化された代表作
とんび(角川文庫)は2008年刊。妻を亡くした父とその息子の20年を描く物語で、重松清作品の中でも映像化回数が特に多い代表作のひとつ。2012年1月にNHK総合でドラマ化(前後編)、2013年1-3月にはTBSで連続ドラマ化(内野聖陽主演)、さらに2022年4月には阿部寛・北村匠海主演で映画化もされている。父と子の関係を描く重松清の真骨頂を味わえる1冊。
3冊目:『流星ワゴン』──TBSドラマ化
流星ワゴン(講談社文庫)は2002年刊。人生に行き詰まった主人公が、死んだはずの父子が運転するワゴン車に乗り込み、自分の人生をやり直す時間をもらう物語。2015年1-3月にTBSで連続ドラマ化され、西島秀俊が主演を務めた(香川照之・井川遥・吉岡秀隆も出演)。『とんび』と並ぶ「父と子」テーマの代表作。
4冊目:『青い鳥』──2008年映画化
青い鳥(新潮文庫)は2007年刊。いじめがあったクラスに赴任してきた、どもりながらも生徒に向き合う臨時教師・村内先生を描く連作短編集。2008年11月に阿部寛主演・中西健二監督で映画化され、いじめ問題を正面から描いた作品として話題になった。
読む順番まとめ
重松清作品はどれも「家族」「父と子」「学校」という身近なテーマを扱うため、どこから読んでも入りやすいのが特徴。まずは直木賞受賞作『ビタミンF』、あるいは一番映像化されている『とんび』から読んでみてほしい。
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