相沢沙呼「城塚翡翠(じょうづかひすい)」シリーズは、霊媒探偵・城塚翡翠と推理作家・香月史郎のコンビが難事件に挑む本格ミステリーシリーズ。第1作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は本格ミステリ・ランキングの主要5媒体で1位を獲得した「5冠」作品として話題になり、2022年にはテレビドラマ化もされた。この記事では書店員の視点で、全3作品を刊行順に整理して紹介する。
まず1冊だけ読むなら:『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
シリーズ第1作のmedium 霊媒探偵城塚翡翠(講談社文庫)は2019年刊(文庫版は2021年9月刊)。霊が見えると語る霊媒探偵・城塚翡翠と、彼女の言葉を推理に落とし込む推理作家・香月史郎が連続殺人事件に挑む。第20回本格ミステリ大賞、2020年「このミステリーがすごい!」1位、本格ミステリ・ベスト10 1位、SRの会ミステリーベスト10 1位など、本格ミステリの主要ランキングを制覇した「5冠」作品で、2020年本屋大賞では6位にランクイン、第41回吉川英治文学新人賞の候補にもなった。2022年10〜11月には清原果耶主演で日本テレビ「霊媒探偵・城塚翡翠」として全5話のドラマ化もされている。本サイトの「Kindle Unlimitedおすすめ小説30選」でも紹介した1冊で、当サイトで最もクリックされている作品のひとつ。
2冊目:『invert 城塚翡翠倒叙集』
続くinvert 城塚翡翠倒叙集(講談社文庫)は2021年刊、文庫版は2023年11月刊。本作は「倒叙(とうじょ)」形式——犯人の視点から事件が描かれ、そこに香月と翡翠がどう迫るかを読む——の短編集で、『medium』とは違う角度からコンビの推理を楽しめる構成になっている。刊行直後から大きな話題となり重版を重ねたシリーズの転換点的な1冊。
3冊目:『invert II 覗き窓の死角』
シリーズ第3作invert II 覗き窓の死角(講談社文庫)は2026年2月13日刊。『invert』に続く倒叙形式の長編で、2026年時点ではシリーズ最新作にあたる。『medium』『invert』を読んだ流れで手に取ると、香月と翡翠の関係性の変化がより深く味わえる。
読む順番まとめ
- 初めての1冊:medium 霊媒探偵城塚翡翠(本格ミステリ5冠・2022年ドラマ化)
- 刊行順に辿る全3作:medium 霊媒探偵城塚翡翠 → invert 城塚翡翠倒叙集 → invert II 覗き窓の死角
『medium』は単体でも完結した本格ミステリーとして楽しめるが、『invert』『invert II』と読み進めることで、香月史郎が翡翠の能力とどう向き合っていくかという長編の人間ドラマが見えてくる。まずはシリーズの原点であり5冠受賞作の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』から読んでみてほしい。『medium』は当サイトの「Kindle Unlimitedおすすめ小説30選」でも紹介しているので、他のおすすめ作品と合わせてチェックしてみてほしい。
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